俺は、お前がいいんだよ。

やって来たのは、可愛い雑貨や文具を扱っているお店。


私の好きな、ゆるふわな癒し系のキャラクターグッズも、色々とあるらしい。


若干、私的な理由が含まれているけれど、このお店は女子に人気みたいだから、きっと…瀬ノ内君の妹さんが喜んでくれるプレゼントが見つかるはず…。


ワクワクしながら中に入った。


「わぁ…」


思わず歓喜の声が零れる。


淡いピンク色を基調とした店内。


綺麗に並べられている雑貨や文具は、どれも可愛い。


どこから見ればいいか迷うなぁ…。


一人で盛り上がっていた私は、ハッとして隣に視線を向ける。


すると、店内を見て固まってる瀬ノ内君の姿が目に映った。


この店、女子率がかなり高いもんね…。


女子にとっては癒しの場所だけど、男子にとっては苦痛の場所に違いない。


「瀬ノ内君、大丈夫…?なんなら、私…一人でプレゼント探しするから、瀬ノ内君は他の店で時間を潰してもらっていいよ。」


“じゃあ、お言葉に甘えて…”なんて言葉が、当然のように返ってくるだろうと思ってた。


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