俺は、お前がいいんだよ。
「俺が伊織の傍から離れるわけねぇだろ。」
「えっ…」
「そもそも、俺が妹のプレゼント選びに付き合って欲しいって誘ったのに、伊織だけに任せるとか…そんなことしねぇから。」
「でも、居心地…悪くない?」
「妹の部屋もこんな感じの雰囲気だから、多少…慣れてるし。平気。」
へ、へぇ…。
ということは、このお店に来たの…正解だったのかな…。
妹さんが気に入りそうなものが見つかりそう。
「それなら、とりあえず店内を一周して色々と見てみよっか。」
「…そうだな。」
早速、喜んでもらえそうなプレゼントを探し始めた私たち。
たちまち、店内の女の子たちの視線は瀬ノ内君に集まり始めた。
どこに行っても人気になるんだな、この人。
ハハハ…と苦笑いをしていた時だった。
「ねぇねぇ、あの男の子の隣にいる子って彼女かな?」
声の聞こえてきた方をチラリと見ると、私たちの近くで買い物をしている、同い年ぐらいの女の子たち数人が目に映った。