俺は、お前がいいんだよ。
「…アイツらの肩、持つの?」
「いや、そういうわけじゃないけど…あの子たちが言ってること、間違いでもないし…。」
「それ、どういう意味?」
「私…見た目も中身も微妙だし、他の女の子たちと比べたら劣ってるもの。瀬ノ内君の隣にいるのが私みたいな微妙な女じゃ、不自然に決まってるよ。」
苦笑する私を黙って見ている瀬ノ内君。
なんか、気まずい空気になっちゃったな。
早くプレゼントを買って退散しなくては。
「えっと、妹さんのプレゼント選び…再開しなきゃね。」
ぎこちない足取りで店内を歩き始めた瞬間、瀬ノ内君に腕を掴まれた私。
グイッと引き寄せられた体は、瀬ノ内君の胸の中にスッポリとおさまってしまった。
「ちょっ、瀬ノ内君…!?」
いきなり、何事??
ここ、たくさんの人で賑わうお店の中なんですけど…!!
戸惑っていると、瀬ノ内君は私の頭をポンポンと撫でた。
「そういうの、やめろよ。」
「えっ…?」
「自分で自分のこと傷つけるようなこと…言うな。」