俺は、お前がいいんだよ。
何よ…。
私のことで女の子たちにキツく怒ったり、私を心配するようなことを言ったり…。
かと思えば、私に対して柔らかな笑顔で“可愛い”だなんて言う…。
本当、変な人。
「…さてと、そろそろプレゼントを選び始めないとな。」
「う、うん…。」
また私の手を握る瀬ノ内君。
優しい眼差しから、ぎこちなく目を逸らした。
でも、おかしいな…。
瀬ノ内君は変な人、なのに…。
どうして私は、胸がドキドキしてるんだろう。
“心の優しい女”って言われたことに、ちょっぴり嬉しさを感じてるんだろう…。
今まで、男の子たちにそんな言葉を言われたことないから、単に戸惑ってるだけ…?
ううん、戸惑い…とは違う。
全然違う。
この気持ちを表現するなら、どんな言葉が相応しいんだろう…。