俺は、お前がいいんだよ。
明かされた初恋
「妹さんのプレゼント、無事に決まって良かったね。」
「ああ。サンキューな。」
あれから、店内を隈なく見て回った私たち。
可愛いものばかりで目移りする中、瀬ノ内君の意見を取り入れながら購入したのは、ペンケースとファスナーチャーム。
どちらも、子犬モチーフのキャラクターグッズだ。
ちょうど、瀬ノ内君の妹さんが新しいペンケースを欲しがっていたらしく、色々な種類のペンケースから吟味して選んだ。
ファスナーチャームは、ペンケースにつけたら可愛いかな…と思って私が提案してみた。
妹さんの反応が気になるけど、喜んでもらえることを祈ろう…。
会計を済ませて、私たちはお店の外へ。
「それじゃあ、帰ろっか。電車、タイミングよく来るといいね…。」
駅の方へと歩き出そうとした時。
「あ、伊織…待って。」
瀬ノ内君に引き止められた私は、瞬きを繰り返した。