真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜
「もしかしたら来るんじゃないかと思って…」
困ったように笑った彼に私は愛想笑いではなく、素で喜んだ。
「本当はね、合コンに行ってたんだけど、突然このサンドイッチが頭に浮かんで帰って来ちゃったの」
「えっ⁈…サンドイッチが⁈
そこまで好きでいてくれてるなんて、それを知ったらうちのやつも喜びます。
でも、そのサンドイッチに勝るような男がいなかったんですか?」
くすくす笑う彼を見て、一瞬、外科医のあの男の顔が浮かんだ。
「そうかもね…ここのサンドイッチに勝る男はいないかもしれないわ。」
「…と、いうことはあしたもいらしてくれるんですかね?」
そう聞かれて、一瞬、悩んだ。
けど、「きっと来るわ」そう言ってお店を出て、 部屋に帰りサンドイッチのはいってる紙袋をテーブルに置いた。