真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜
起き上がろうとした時、目の前にだされた大きな手のひら。
「大丈夫ですか?」と添えられた聞き覚えのある声に顔を上げると、そこにはサンドイッチ屋さんのお兄さんがいた。
「だ、大丈夫よ!」
手助けなんて要らない。自分で起き上がった私は彼に会釈をして通りすぎようとしたけれど…
「お店、閉店したんですか?」
振り返り、自分から声をかけていた。
すると、お兄さんはいつものように微笑んだ。
「ああ、やっぱりお姉さんか…いつもと違ってラフなスタイルだから…人違いかと思った」
その言葉にハッとした私は、今自分がボサボサお団子ヘアに、青のジャージ上下姿なことを思い出し
脳内プチパニック
が‼
取り乱さないのが出来る女の証。