真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜

「美人だってジャージくらい着るのよ?」

澄まし顔で言ってのけると、彼はくすくす笑い。

「本当、美人な人はジャージ姿でも魅力的ですね」と笑った。

その笑顔が

営業スマイルとはまるで違っていて…

思わず、息を飲んでしまうような、爽やかな可愛らしいさがあった。


「弁当、買いに来たんです。付き合ってくれませんか?」

「なんでよ?」

「美人なお姉さんが1人で夜に買い物なんて、危ないですから。送ります。」

自分ジャージ姿の女を襲うような男なんて、絶対にいないと思う。

けど、送りたそうだし…

送らせてあげてもいいかな?

なんて考えて、付き合ってあげることにしたら


彼は一人分のお弁当とビールだけレジで購入した。


あれ?

奥さんの分は?


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