真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜
本当に本気でDVDを観に来たんだなぁ…とその幼さに
少しだけ、笑いがこみあげてくる。
「ん?どうかしました?」
笑いを堪える私を、たまにちらちら見ながら彼がDVDに没頭するから
私も、変に気を使わずに梅酒を飲みながらぼんやりテレビの灯りを眺めていた。
どうして、亜星を部屋にあげてしまったんだろう。
今まで、部屋に男を入れたのは過去に1人だけだった。
沢山の男と繋がりを持っていても会うのは外ばかりで、自宅を教えたこともない。
そんなことをぼんやり考えていると、いつの間にか寝てしまっていたのか…
気が付くと、テレビは消えていて、亜星がパチンと部屋の灯りを消したところだった。
「ごめん。寝ちゃってた…」