真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜
なんの迷いもなく部屋に上がる亜星。
「何個が余ったサンドイッチ持って帰って来たんですけど…
さすがに柑奈さんさ飽きちゃってますかね」
苦笑いをこぼしながら、紙袋から数種類のサンドイッチをとり出す彼にお茶を注いで渡す。
「なんでまた、俺を部屋にあげたんですか…?」
お茶を飲みながらまっすぐに視線を捕らえられ、私は息を飲んだ。
どうして部屋にあげたかなんて…私自身が1番知りたいことだよ。
「特に理由なんかないわよ…
それとも、理由が欲しかった?」
聞き返した私に、今度は彼が少し困った表情で笑う。
「昼間のキス、嫌がらなかったね?」
何かを探るような質問に「嫌がって欲しいなら、今度からそうするわ…」と返すと
口元をほころばせた彼が「また、今度があってもいいんですか?」と聞いた。