真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜


「また来て下さいね」

「あの…代金は?」

お財布に手をかけながら聞いた私に

「売れ残りなので…今日は特別です」とお兄さんが笑った。


お礼を言い、部屋に帰ると早速、紙袋からサンドイッチをだして頬張る。


実は私の大好きなイチゴの生クリームサンド。

これが食べたくて毎日通ってたんだよね。



部屋着に着替えて梅酒の瓶を取り出す。

ビールより、ワインより、シャンパンより、何より大好きな梅酒。

「やっぱ、これだよー」

誕生日は大好きなイチゴの生クリームサンドと梅酒があれば、それで大満足。

祝福の言葉のなん倍も私を幸せにしてくれる。


ねえ光太、あんたはもうこんな些細な幸せも感じることができないんだろうね。

ざまーみろだよ。



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