真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜
彼と私を繋げる何か
「女の誘いを断るかー⁈」
一緒に暮らすことを提案した先日の夜
私は見事に断られた。
少し戸惑いながら
「急ぎすぎですよ!それとも俺の体が目的なんですか」
なんて、シリアスな私に冗談を返した亜星。
戸惑うのは分かるけど…
それを言った私でさえ、言ったあとは戸惑った。
でも、きっと亜星は今夜も来る。
聞こえてくるはずのない足音を聞くために耳を澄ませていると、本当にインターホンが鳴った。
やっぱり亜星だ。
彼はいつものようにサンドイッチの入った紙袋を持って来る。
私の大好きなまるごとイチゴの生クリームサンドをお土産に。
でも、今日の私はちょっと不機嫌。
同棲を断られたというのもあるからだろう…
「柑奈さん、どうしたの?」
私の態度に気づきもしないで抱きついてくる。