真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜


「犬じゃないんだから、来てそうそう抱きつかないの」

亜星の手を軽くぺちんと叩くと大袈裟に痛がる。

「痛い!絶対に骨、折れました!複雑骨折間違いないです!」

泣き真似をしながら、わざと彼が冗談を言う理由が分からない。

「なによ…なんなのよ?」

「手が使えなくなっちゃいました…」

「そんなわけないでしょー…」

それでも泣き真似をしながらしょんぼり座る彼の横に座ると

「ご飯、食べさせて下さい。」

子どもみたいなわがままを言う…。

呆れちゃう。

「君、何歳?」

わざと冷たく言うと「柑奈さんより子供」と笑う。

…どう、接していいか分からない。

とりあえず、言われた通りにサンドイッチを彼の口に突っ込んで、私は大好きなまるごとイチゴの生クリームサンドをパクリ。

すると…


「あっ‼食べた‼」と、また…

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