真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜
「そうやって、壁を作らないで?
柑奈のどんな想いも、過去も全部、受け止める。
受け止めきれないことだって
時間をかけて、少しずつ吸収して
柑奈の全部を受け止める努力をするよ」
真っ直ぐで
綺麗な瞳。
亜星は
私とは違う強さがある。
年下だけど
年上の私よりシッカリしてるのは
そうやって、全てを受け止める努力をしてきたからなんだろうか…
亜星がそばにいると…
亜星の言葉を聞いてると…
不安な気持ちが
さらさらと流れて、消えていってしまうような
優しい安心感を感じる。
微笑み返した私に
「で?
光太さんって誰…?
犬だよね…?
昔飼ってた犬なんだよねー…?」
突然、甘えたように泣き真似をする。
そうだった…
亜星は私がシリアスな時に限ってKY全開になる奴だった…
あんた本当…バカだよね…?