真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜
「何か飲み物買ってくる」お財布を持って亜星が部屋を出ていくと
静まり返った部屋で
1人、ため息をついた。
それは、良い意味での疲れからだったのかもしれない。
「行かないで」思いの丈を言ったあとは
申し訳ないことをした罪悪感と
言いたい事を言った清々しさで、意外にも心は晴れていた。
気持ちをさらけだすのも…悪くないかな?と…少しだけ思えた。
眠る瞬間に見た錯覚。
頬笑む光太の幻は…私の願望が生み出した姿だったんだろう…。
私が
私の弱さと向き合うことで、ようやく光太と繋がった。
そんな気がした。