真夏の夜のツンデレラ〜今夜は私を愛して〜
いつも、新鮮な気持ちでいられたほうが、幸せなんじゃないかって思う。
「柑奈は…違うの?」
「私は…
亜星の言うとおり、臆病かもしれない。」
「…前にも言ったけど、受け止めるよ?
その…
光太さんだっけ?
その人と何があったのかも。
何を聞いたとしても…
柑奈を好きでいられる自信が…
俺にはあるから。」
遠くに、縁日の明かりが見える。
静寂な夜にたった一つ見える灯りが
暗闇に差した一筋の希望の光のように、私の心に反映するようだ…。
今なら
言えるかもしれないね…。
キュッと、握り返した手。
「私…
光太のことが好きだったんだ…」呟いた言葉に
亜星は振り向きもしないで「うん。」と小さく頷いた。
「大好きだったんだ…」
光太への想いを…
初めて口にした。