ワンコorオオカミですか！？

「お前一人でできると思うなよ。はっきり言う。このデザインは猫の動線、安全性、過ごしやすい環境に適していない！　風通しの悪い趣味も悪い薄暗い店内、猫タワーがピザやらホットケーキをモチーフだの、挙句に猫が落ちつける、リラックスできる空間もないだと！　お前は俺と猫に喧嘩を売ってんのか」

猫はともかく、美国部長は勝手に怒ってるだけのくせに。
選ばれたのは私のデザインだし。

「私のデザインが選ばれたんだから五月蠅い、黙れ、負けたアンタは私の足でも舐めてなさいよ」

「！？」

「って、地山さんの目が言ってるわよ」

「其処までは思ってません！」

「――じゃあ、何処まで思ってるんだ」

2，3人殺してるような目で、私を睨まないでほしい。
美国部長は私に敵意むき出しだし、紺野さんは面白がっているし。
やっぱりこのチームじゃ全く仕事にならないと思う。

「でもね、今回は美国部長の言っている事は正しいわ。向こうで指摘されると思うけど、貴方のデザインに配慮して、尚且つ安全性を美国部長が指摘していったら、素敵な企画だと思うわ」