ワンコorオオカミですか!?
猫カフェだからか、昨日のランチに並ぶぐらいの値段だった。
それならどっちに私は自腹で行きたいかな?

こう考えてしまう辺り、女子力が死んでしまっている。

あのイタリアンビュッフェは確かに美味しかったけれど……。

緊張してしまうし。
「あ」

突然、美国部長が立ち上がると携帯を取りだした。
電話のバイブでも鳴ったのか目で追いかけると、猫達が集まる中央広場へフラフラと向かっていく。

「猫たちもお昼ごはんなのね」

店員さんが名前の書いた餌の入ったお皿を一列に並べると、猫達が次々に顔を突っ込んでいく。

「か、可愛いっ」
私もフラフラしながら、その神々しい光景の方へ歩いていく。

11匹の猫が、一列に並んでお尻をふりふりしながら自分のご飯を食べている。

「お尻が! お尻が一列に並んでいます」
「芸術ってコレの事を言うのかもしれない」
「!?」

美国笙が!
あの冷たく私を否定しまくりの美国笙が!
デレてる。
思いっきり、猫の前で隠れた本性を曝け出している。

猫の写メを、店員さんに断ってから撮る美国笙。

私はこの姿の方を動画に撮りたいと思ってしまった。



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