ワンコorオオカミですか!?
キッチンから持って来たのは、苺の形をした蝋燭が置かれたホールケーキ。

「どうしたの?」

「契約、おめでとうございますって思って」

「いつ買ったの? 今日忙しかったのに!」
真っ白のケーキに、蝋燭の苺しか乗ってない。

そのまま、狼君はチョコペンと飾りの五色のチョコスプレーや星型のチョコや苺を持って来た。

「俺、先輩が契約するって分かってたから昨日注文してたんですよね」


「狼君だけだよ、私が契約できるって思ってたの。――ありがとう」

「どういたしまして。はやく蝋燭消して? で、好きにラッピングして食べよ」

「うん。あ、猫ちゃんも食べれるかな? ってか名前どうしよう」

私が首を傾げると、狼君はすぐにスマホで猫が食べて良いのか調べだした。

やっぱり良くなかったようで首を振られる。
今夜は、猫はミルクだけのようだ。


狼君が部屋の明かりを消して、真っ暗にした。
私は猫を抱っこしながら、蝋燭に息を吹き消した。

狼君が、誕生日では無いからと、良く分からない明るい曲をでたらめに歌ってくれた。

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