ワンコorオオカミですか!?
まあ、さっきのは急なアクシデントだから、深く追求する方がおかしいかもしれない。
だって、暗闇だからお互い、どこに居るのか分からなかったし。
止めよう。
今悩むのは、この真っ白なケーキにどんな模様をラッピングするのかという事だけ。

――でも。

狼君と一緒に住む。

それって、狼君は簡単に言ったけど、簡単に考えて良い事なのかな?

ルームシェアを変に考えたらいけないのか、狼君を信用してないとか色々考えてしまうけど。


「ねぇ、サンタ。キミはどう思う?」
「ぶっ。サンタ!?」


冷蔵庫を開けっぱなしにしながら牛乳を飲んでいた狼君が、思い切り噴き出した。

「閉めてから飲まなきゃ」
「や、先輩、せっかくだから二人で名前決めようとか思わなかったんですか?」

「だって、足に靴下履いてるんだし、寒がりなこの子はサンタだと思うんだ」

牛乳を全部飲み干した狼君は、代わりに新しい牛乳とカルアミルクを持って乱暴に足で冷蔵庫を閉めた。

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