どこかにトモダチ転がってませんか?
ガラスの引き戸がついたお部屋が3つ。
その奥に、ドアがあります。

物語で言うなら、秘密のドアみたいな感じ。
開けてもいいのかどうか迷いましたが、取りあえず、ドアノブをひねってみました。


…カギはかかっていませんでした。
恐る恐る開けてみました。
足元に2段の階段。スリッパみたいな履き物を履いて、下りれるようになっています。

ドアを大きく開けてみました。
大きくて広い、倉庫のような感じになっていました。

見た事のない道具が並んでいます。
技術の授業で見た事があるような気もします。

「あ…トンカチ!…クギもある!」

面白い部屋だな…と思いました。
タコさん達の仕事の道具かな…とも思いました。
その部屋の隅を曲がると、竹の棒に洗濯物が干してあるのが見えました。

「ここに干せばいいのか…」

脱水の終わった服をかけました。
ブラとパンツは、タオルで隠すようにして干しました。

(コドモでも女子だからね…)

ヘンな所で、女子が出ます。
普段はゼッタイ、コドモなのに。

食事する部屋に戻りました。
大きな時計は、カチカチ…と時を刻みます。

壁は相変わらずキラキラしてて、触ると崩れてきそうです。

レトロ…という言葉が思いつきました。
この部屋は、まるでタイムスリップしたみたいに、何もかもが古めかしい。
でも、ナゼかあったかい。

誰もいないのに、ホッとくつろげる空間です。
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