どこかにトモダチ転がってませんか?
「……私、『倉橋 乃々果』と言います。前にこの家の人達にお世話になって……今日は、お礼を言いに来ました」
頭を下げると、白い着物のおじいさんは、「ああ…あの絵を描いた子だね…」と手を叩きました。
それから自分のことを紹介しました。
「私は『縁の宮(えにしのみや)神社』の宮司をしている宮守(みやもり)と言います。嬢ちゃんのことは、富さんから聞いたことがあるよ」
一緒においで…と家に案内されました。
玄関の扉を開けた向こうは前と変わらず、懐かしさで胸がいっぱいになりました。
宮守さんは私を食事してた部屋に通してくれました。
あったかいお茶を入れながら、2人がいない理由を話してくれました。
「ここはね、昔から『縁の宮神社』の宮司が住む家なんだよ。あの人達がここに住んでたのは、神社が建立されるまでの間だけで、私が他所で生活をしてる間、留守番してたからなんだ…」
「じゃあ……2人はもうここに住んでないんですか⁉︎ 」
ビックリして聞き返しました。
宮守さんは困ったような顔をして、「そうだよ」と言いました。
「富さん達は今、大きな神社の遷宮が始まり、そっちの方へ行ったんだ。九州…とか言ってたかな…」
「九州…⁉︎ 」
日本地図の端っこを思い出しました。
「新しい社殿を作り直して、そちらに神様に移り住んでもらうんだ。富さん達は、そのお社作りに参加してるんだよ」
頭を下げると、白い着物のおじいさんは、「ああ…あの絵を描いた子だね…」と手を叩きました。
それから自分のことを紹介しました。
「私は『縁の宮(えにしのみや)神社』の宮司をしている宮守(みやもり)と言います。嬢ちゃんのことは、富さんから聞いたことがあるよ」
一緒においで…と家に案内されました。
玄関の扉を開けた向こうは前と変わらず、懐かしさで胸がいっぱいになりました。
宮守さんは私を食事してた部屋に通してくれました。
あったかいお茶を入れながら、2人がいない理由を話してくれました。
「ここはね、昔から『縁の宮神社』の宮司が住む家なんだよ。あの人達がここに住んでたのは、神社が建立されるまでの間だけで、私が他所で生活をしてる間、留守番してたからなんだ…」
「じゃあ……2人はもうここに住んでないんですか⁉︎ 」
ビックリして聞き返しました。
宮守さんは困ったような顔をして、「そうだよ」と言いました。
「富さん達は今、大きな神社の遷宮が始まり、そっちの方へ行ったんだ。九州…とか言ってたかな…」
「九州…⁉︎ 」
日本地図の端っこを思い出しました。
「新しい社殿を作り直して、そちらに神様に移り住んでもらうんだ。富さん達は、そのお社作りに参加してるんだよ」