優しい時刻
電話をしてから10分位で問題が起きた。






ピンポ―ン




「あ、来たよ。アオくん来てきて」そう言って、小さな手を取り、玄関まで急いだ。










ガチャ

「先ほど連絡頂いた上田交番の岡です!」

ちょうど交番に戻るところだったみたいで額には大粒の汗がたくさんあった。



何も悪い事はしてないけど、警察ってだけでドキドキする。


私だけじゃないハズ。







「あ。この子なんですけど…」私の横に立つ、アオくんの小さな肩に手を置いた。

ちょっと心配そうに私を見上げるアオくんに『大丈夫だよ』そう呟く。


何も言わないから不思議に思って岡さんを見ると、視線は下にいるアオくんではなかった。


辺りを探してる感じで…キョロキョロしてた。



アオくんはと言うと私の手をすり抜けて、岡さんの横にしゃがみ込み無線やら、警棒やら、見慣れない物ばかりをマジマジ観察していた。





ちょ、ちょっと…


アオくんッ

戻っておいで~!





そう思った時、

くるッと振り向きアオくんは私のところに戻ってきた。








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