優しい時刻

「佑美、最近あんた楽しそうだよね」


大学の課題が終わらないから手伝って…と言われ昨日は友達の麻子と図書館で会ってた。




電話で話しはしてたけど久しぶりに会った彼女から、その言葉を聞いた時ドキッとした。




だって
『こんなことがあったのよ〜聞いて!』
と言える内容でもないから、内緒にしていたの。



「ねぇねぇ、もしかして男がいたりする?」
     
鋭い質問でジーと見てる麻子に嘘は通じないと思い、アオクンは男の子だし…



「…実はね、いる」


一番男っ気がないように見える私がそんな事を言うから麻子ビックリしてた。




もちろん紹介しろッて、話になる訳で…


出来る事なら一番に相談したよ〜


なんて言えないから(笑)




「それはダメ、宝物だから見せられません」

「え〜のろけちゃって…あ。私バイト入ってたんだ!ごめん、あとお願いしていいかな?」

机に山積みされたたくさんの資料を残し、麻子は帰っていった。


1人残されて本を戻してると、本棚の向こうの人と目が合う。

これって気まずいのよね…


「よう!」

そう声をかけられ、もう一度その声の方を見る。



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