優しい時刻
「何してたのよ。いや、どうして日本に居る訳?」
オレンジジュースを飲みながら、目の前でがつがつ食事する彼を見てる。
「あ、オヘね。あハいヒで戻っで」
「ちょ、ちょっと汚いッ。食べてからにしてよ」
ごく…………ッ。ひゃッ。
食べてすぐシャックリがでるのは昔から変わらないんだ〜
「わりィ。朝一で日本に戻って来たんだけど、財布なくしちまって……。ほら、これ換金して貰おうって」
ひらひらと航空券を見せてた。
そこには間違いなく、
彼terazawa-nitiki
(寺澤日樹)とローマ字で書いてあった。
「出来る訳ないじゃない!」
「マジで!?」
「し、知らないわよ。私飛行機乗った事ないんだから……。出来たとしても! 非常識な事はやらないわよ、何考えてるの? 何も考えてないらあんな事が出来るのよね」
まあまあ……って、私をなだめられてもね。
「! 日樹お金ないんだよね、ここ誰が払うのよッ」
最後の皿のピラフを口いっぱいに頬ばって私を拝む。
えぇ――ッ
再会して
いきなりおごらされるの?