depend

翔太の家を出たあと、
自分の家に帰ることも嫌
誰かに会うのも嫌。

自然と海に向かった。
あたしの住んでる場所は
海が近くにあり、
夏になるとみんなそこの海で
海水浴したり、BBQしたりと
賑やかな場所だった。

近くだからといって、
歩きで向かうにはそれなりに
時間がかかった。

だけどそんなことは気にせずに
必死に歩いた。

翔太の家から出たのは夕方だったはず。

冬のせいもあるけど、
真っ暗で寒くて、
履いていたムートンも
雪でしみて、
足の感覚もなくなる。

それでも歩いた。
海に行きたかった。

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