depend
「浮気、してもいーよあたし。」
ー絶対おまえ、浮気すんなよ?
浮気なんてするわけないじゃん!
…翔太だよ、もう絶対浮気しないで。
…しないよ、絶対裏切らない
あたしも裏切らないから、
絶対裏切らないで、ひとりはいや
俺、本当にお前がいないと無理だわ
あたしも翔太がいないと無理だよ
ずっと一緒にいようねー
いつだっけ。こんな話をしたのは
遠くも近くもない、夏だった?
あーあたしの誕生日。
翔太が誕生日にくれた指輪をはめてくれた時だ。
指輪は今もしっかり左手の薬指に光っている
あたしの好みを理解して、シンプルな
太めのペアリング。
「俺まいのこと好きだった、最初は全然ちゃんと翔太の彼女としてみてた。だけど、だけど翔太から昔の話聞いてお前のこと可哀想にみえて、そしたら」
「どーでもいいからさ。浮気するの?しないの?」
卓也は何も答えずあたしを抱いた。
あたしは指輪を、外したりつけたり
終わるのをただ待った。
泣いてた
裏切られたとゆう気持ちと
裏切ったとゆう気持ちが苦しかった。
みきの顔、翔太の顔
ふたりが抱き合ってる姿を想像して
あたしと翔太との思い出を振り返って
泣いていた