depend

真夜中に目が覚めて、
もう一度眠る気持ちにもならなくて、
病室から出て、
窓から外を眺める。

雪が降っていて、すごく綺麗だった。
反射してキラキラしていた。

時間が知りたくて
ナースセンターに行くと、
20代後半の優しそうな看護師さんが

「どうしました?」

と笑顔で近づいてきた

「眠れなくって。何時ですか?」

と話すことができた

「1時半になるとこかな?
…眠れないの?これ、内緒ね♡」

と、ポケットから
ひと粒のチョコレートをくれた。

そのチョコは甘くて、
たべたあとに余韻が残った。


元気になれたら

翔太にちゃんと伝えて、

翔太からちゃんと聞こう。


そう思えた。
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