タイムトラベラー・キス
そのまま彼に、強引に押し倒されてしまった。
うそ、こんなの聞いていない。
男の子の部屋に行くのはまずいと思っていたけれど、まさか付き合って1ヶ月で押し倒されるなんて思ってもみなかった。それに”変なことしない”って言ってくれたはずなのに……。
私の身体は床の上に押し倒され、竜見くんは私に覆い被さり、色気を帯びた表情で私を見つめている。
「雫ちゃんが可愛いから……俺もう我慢できないよ」
再び彼は私にキスをする。これ以上のことをされては困ると思い、両手で彼のキスを止めようと抵抗した。
「竜見くん、これ以上は無理だよ」
「……大丈夫、怖くないからさ……俺たち付き合っているんだよ?普通のことだよ……」
私の両手は、頭の上のほうで、彼の左手だけで押さえつけられた。男の人の力はやっぱり強くて、身動きがとれなくなってしまう。