タイムトラベラー・キス
次の日。
まだ慣れないセーラー服に着替え、朝食を食べ、学校へと向かう。

実家って素晴らしいとつくづく思う。
洗濯も掃除も、ご飯までお母さんがこなしてくれる。
お母さんが仕事のときは代わりにやったりしていたけどね。
今になってそれがありがたいことだと気づいた。


学校は2年の時のクラスは覚えていたため、下駄箱や教室の場所は難なくクリアできた。
ただ、教室に入ってから自分の席がどこなのかがまったく分からなかった。

さりげなく教卓のほうへ歩いて、ちらっと座席表を確認する。
「都宮」の文字を確認し、その席へと座った。


……思ったよりも、学校生活きついかも。
今日はまだホームルームメインで授業はなさそうだけど、授業が始まったらパンクしちゃう。


「雫、おはよう」


背後から声をかけられ振り向くと、変わらぬ親友の姿がそこにあった。
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