タイムトラベラー・キス
「理子ー、おはよう!!」
「えっ、声でかっ!朝からすごいテンションだね」
いくつになっても変わらない理子の姿を見たら安心して、思わず涙が出てきそう。
声にもそんな感情が表れていたようで、理子はちょっと引き気味だった。
「もしや昨日のデートのおかげで朝から幸せいっぱいなん?」
「あはは、まぁそんなところ……」
「ふーん。ところで今日のお昼は科学部に行くことになってるんだ。雫はどうする?」
「じゃあ一人で食べるよ」
まだ過去の生活に慣れていないのに、理子以外の人とご飯を食べる気にはなれない。
一人ランチなんて社会人になればよくあることだしね。
理子と雑談していたところで、担任の先生がやってきた。
……うわぁ、懐かしい顔。でも名前が思い出せないや。