タイムトラベラー・キス
分岐点。
長期休暇ってどうしてこんなにすぐ終わってしまうのだろうか。
明日からまた学校が始まってしまう。
まぁ、会社に行くよりはずいぶん気が楽ではあるけれど。
野々村くんと遊んだ日以外は家族で出かけたり、理子と遊んだりして過ごした。
竜見くんとは特に連絡をとっていない。……というよりも、ちょっと存在を忘れていたかも。
「明日からまた早起きか~」
大きな独り言とともに、ベッドに仰向けになって横たわる。
学校に行って早く野々村くんに会いたい。
私の頭の中は正直、高校生の彼でいっぱいになっていた。
……まさか、ゴールデンウィーク明け早々にトラブルに巻き込まれるとも知らないで。