タイムトラベラー・キス
その日の夜、雪は定時で仕事を上がって帰ってきた。
私はいつも通りに、雪が帰ってくるまでに夕食の準備を終えた。
今日はあんまり頑張る気になれなくて、冷やし中華にしておいた。野菜やハムを切ってもりつければいいだけだし。
「ただいま」
「おかえり」
雪は朝よりも元気そうにしていた。その笑顔を見ていつもはほっとするけれど、今日は胸がチクチクいたいよ。
「これ、おみやげ」
雪は私に、ケーキ屋さんでよく見る白い箱を手渡した。
すぐにキッチンで箱の中身を確認すると、私の好きなショートケーキやチーズケーキが入っていた。
「とってもおいしそう!ありがとう」
「……昨日、悲しませちゃったからな。また、ちゃんとした埋め合わせはするから。本当にごめんな」
雪が心から謝ってくれているが伝わって、胸が苦しい。
こんなにまっすぐな人を裏切るかもしれない、と思うと辛いよ。後ろめたい思いは涙へと変わり、頬をつたう。
私はいつも通りに、雪が帰ってくるまでに夕食の準備を終えた。
今日はあんまり頑張る気になれなくて、冷やし中華にしておいた。野菜やハムを切ってもりつければいいだけだし。
「ただいま」
「おかえり」
雪は朝よりも元気そうにしていた。その笑顔を見ていつもはほっとするけれど、今日は胸がチクチクいたいよ。
「これ、おみやげ」
雪は私に、ケーキ屋さんでよく見る白い箱を手渡した。
すぐにキッチンで箱の中身を確認すると、私の好きなショートケーキやチーズケーキが入っていた。
「とってもおいしそう!ありがとう」
「……昨日、悲しませちゃったからな。また、ちゃんとした埋め合わせはするから。本当にごめんな」
雪が心から謝ってくれているが伝わって、胸が苦しい。
こんなにまっすぐな人を裏切るかもしれない、と思うと辛いよ。後ろめたい思いは涙へと変わり、頬をつたう。