タイムトラベラー・キス
”ありがとう。私も楽しみにしている”
とりあえず竜見くんにそう返事しようとしたとき、今後は電話の着信音が鳴った。
電話の相手は……雪だ。
全てを見透かされているような気がして、全身に嫌な汗をかいてしまう。
「も、もしもし」
「もしもし、俺だけど。今何してる?」
「今はテレビを見てたよ。雪は何してた?」
「俺は、ようやく一息ついたとこ。それで、あと15分くらいで日付が変わりそうだから、電話した」
雪からの電話で初めて、もうこんなに夜が更けていたことに気が付いた。
もうすぐ記念日になるから、出張先で電話をかけてくれたんだ。
それなのに私は……違う男の人と連絡を取っていたなんで、最低すぎて言葉も出ない。
「……雫?どうした、黙りこんで」
「……ううん、なんでもない。まさか電話してくれるなんて思わなかったから」
「そんなの当たり前だろ。当日一緒に過ごせないんだから」
とりあえず竜見くんにそう返事しようとしたとき、今後は電話の着信音が鳴った。
電話の相手は……雪だ。
全てを見透かされているような気がして、全身に嫌な汗をかいてしまう。
「も、もしもし」
「もしもし、俺だけど。今何してる?」
「今はテレビを見てたよ。雪は何してた?」
「俺は、ようやく一息ついたとこ。それで、あと15分くらいで日付が変わりそうだから、電話した」
雪からの電話で初めて、もうこんなに夜が更けていたことに気が付いた。
もうすぐ記念日になるから、出張先で電話をかけてくれたんだ。
それなのに私は……違う男の人と連絡を取っていたなんで、最低すぎて言葉も出ない。
「……雫?どうした、黙りこんで」
「……ううん、なんでもない。まさか電話してくれるなんて思わなかったから」
「そんなの当たり前だろ。当日一緒に過ごせないんだから」