タイムトラベラー・キス
スマホを見ると、よく知っているチャットアプリが目に入った。
このアプリ、10年後もみんな使っているんだなぁ。
それほど技術は進歩していないってことか。


アプリを開くと、野々村雪から何個か連絡が来ていた。


”おはよ。浅野と久々の女子お泊り会は楽しかったか?俺は同期達と宅飲みしてた。夕方に帰るからまたあとでな”


私と理子が付いた嘘を信じている様子を見て、胸がズキンと痛む。
って、私がついたわけじゃないんだけど。


“おはよう。理子とのお泊まりは楽しかったよ。ご飯用意して待ってるね”


アプリに残ってる文面等を参考にしながら、野々村に返信しておいた。


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