タイムトラベラー・キス
それに、代わりに料理してくれるだなんて……
野々村の方が熱あるんじゃない?と思ってしまう。


「だ、大丈夫。ハンバーグ作るから座って待ってて。あ、明日から仕事でしょ?しっかり休んで」


今日は日曜日。手紙によると、野々村の仕事は土日が休みなはず。
……新しく得たばかりの情報を口にするのは、なかなか勇気がいるなあ。


「お前がそう言うなら、そうさせてもらうわ」


野々村はグレーのTシャツに着替え、リビングへと向かった。
彼がソファに座ってテレビの電源を付けたのを見届け、脱衣所へと向かう。

適当に持ってきた部屋着に着替え、キッチンに戻る。


「あれ……?」


キッチンには、リビングでくつろいでいたはずの野々村がいた。






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