タイムトラベラー・キス
未来の同窓会。

タイムトラベルとは。

次の日。
理子からランチの誘いがあり、私は国立大学の近くにある喫茶店に来ていた。

レトロな雰囲気の漂うこのお店は、どの席もソファでゆったりと座ることができる。
席と席の間にも余裕があり、周りを気にせずに会話をすることが出来そうだ。


私が席に座ってから10分ほど経ったところで、白衣姿の理子が現れた。
身長が低いので、白衣を着ているというより白衣が歩いているという印象。


「ごめん、待った?」

「ううん、そんなに。理子はなんで白衣姿なの?」

「ああそうか、未来の私の仕事なんて知らないか。私、この近くの大学で研究員として働いてるのだ」

「そっかぁ。理子らしいね」


特に驚きもせず、私はランチメニューを吟味していた。

私はハンバーグにし、理子はサンドウィッチセットを注文した。

……しまった、昨日の夜もハンバーグだった。





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