タイムトラベラー・キス
私のファーストキスの相手……
そういえば未来の竜見くんはどんな大人になっているのだろうか。


「……竜見くんと野々村くんって、未来でも親友同士なのかな?」


「さあ?詳しくは知らない。やっぱり、竜見晃が気になる?」


「そりゃあ……今の私の彼氏は、竜見くんだから……」


竜見くんのことを考えると、罪悪感で胸がチクチクする。
17歳の私の彼氏は、確かに竜見くんで、野々村ではないのに。
竜見くんの名前を口にすることが、悪い事のように感じてしまう。


「だったら来月の同窓会に出席したら会えるんじゃない?」


「……同窓会?」


「その反応だと、手紙には書いてなかったみたいだね。今度、高校一年のクラス会があるんよ。確か雫と竜見、そして野々村は同じクラスだったよね?」


「うん」


高校一年の時のクラスは、当然私の記憶にも残っている。
そのメンバーでの集まりだったら言っても問題はなさそうだ。

< 70 / 276 >

この作品をシェア

pagetop