タイムトラベラー・キス

「青木さん、都宮雫です、今回はぎりぎりになって出席に変更してごめんね」

「都宮さん!久しぶり。変わらないね~!あ、くじ引いてもらえるかな」

「青木さんも、変わらないね、これ何のくじ?」


……青木さんだけじゃなく、みんなも全然変わっていなかった。
つい数か月まで一緒に過ごしたみんなの名前と顔は、鮮明に覚えている。

男子はちょっとかっこよくなっていたり、あるいはおじさんっぽくなっていて面白い。
女子はみんなキレイになっている。ばっちり髪型と化粧が決まっているからっていうのもあるけどね。


レストラン内はシックな雰囲気で、クラシックな長方形のテーブルがくっつけられて並んでいる。

テーブルの上には数字が並んでおり、受付時に引いたくじに書かれた数字の席に座ることになっていた。



「わ、雫じゃん、久しぶり!」


私の隣に座ったのは、一年の時に一緒に行動していた秋里さちちゃんだった。
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