知られてはいけない
彼方「僕はね、先輩達みたいに人を虐めるほど暇じゃないんでね。
偽造工作なんかする時間ないし、そもそも僕みたいな一般人がそんな事出来ると思う?」





まあ出来るけどね、残念ながら一般人じゃないんで





でもこの人達からしたら一般人だから、異論は無いんじゃないかな





「じゃあ、その写真はどうやって撮ったのよ!」



「あの時私達以外誰も居なかったじゃない!!」



「誰が撮ったっていうのよ!」





あらら、失言したね





彼方「”私達以外誰も居なかった”
それは、この写真が事実と認めていると受け取っていいですね?」




「え、なっ!」




ふふっ
今更気づいても遅いよ




言ったでしょ?
僕は優しくないって




彼方「此処では遅刻や欠席は許されても、イジメや暴力は御法度。
この大学の生徒なら知っていますよね?
この事は僕から理事長に報告させていただきますから」




そう、ここは普通の不良校ではない



もともと授業日数が少ないし、テストさえ受ければ大丈夫だ
でもイジメや暴力は勿論、リンチやカツアゲなどの犯罪は御法度になっている
それは普通の大学では当たり前なことだが、
不良校といえば、そんな事が平気で行われている所だ




ただの不良校なら今頃、窓が割れて落書きだらけの校舎になっていた筈だろう





そうならないのは、美空の理事長である光輝さんと雷神の総長である秋山先輩のおかげだ




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