殺戮都市~バベル~
「ぬおおおおおっ!今度こそぶっ壊す!」


気合いと共に振り下ろされたウォーハンマー。


床とウォーハンマーが鞭を挟み……バチバチと火花がスパークするような光が放たれた。


そして……。












パリン。








と、ガラスでも割れたかのような心地良い音が響いて……松田の鞭が、半分程の長さで分断されたのだ。


「な、何っ!?神谷、貴様っ!!俺はレベル100何だぞっ!一体何をした!!」


松田は……神谷のウエポンブレイクブレイクを知らなかった。


だからこそ、神谷を警戒しなかったし、隙が生まれたのだ。


「へっ!俺の切り札だからな!冥土の土産に見せてやったんだ、ありがたく思え!」


本当にありがたい。


武器が破壊されて、武器レベルが半分になったという事は、俺達が負ける要素がなくなったという事だから。


「な、なめるなよ!それでも最強は俺なんだ!」


追い詰められた松田が、俺の着地地点から離れようと、後方に飛び退く姿勢に入る。


だけど……それは、叶わなかった。







体育館に響き渡る銃声。


名鳥の散弾銃から放たれた弾が、松田の脚の膝から下を弾き飛ばしたのだ。
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