殺戮都市~バベル~
「おっさん、俺達は黒井を殺す。だから教えてくれ。どれくらいの人が、俺達の味方をしてくれる?」


いても20人くらいかなと思っていたけど……。










『わ、わからんが、他のグループにも声を掛ければ、少なくとも500人は動かせると思う。本当にやるのか?やるなら、今すぐにでも連絡を取るが……』











俺の予想を遥かに上回る数字が、おっさんの口から飛び出したのだ。


「マジかよ。すげぇな。これだったら、下手に分かれなくても良いんじゃねえのか?皆一塊で移動すれば……」


「いや、当初の予定通り事を進める。言っただろう?囮は派手なほど良いと」


500人か。


南軍の総人口からすると、全然大した数字じゃないけど、今の俺達には、これ以上ないほど心強い数字だ。


「わかった、今すぐ連絡を取ってくれ。戦闘開始までに頼む」


『わかった。真治君……頼んだぞ』



そう言って、おっさんとの通信が終了した。


南軍に戻って来て、思いがけない連絡からの戦力の増強。


運が俺達に味方していると思っても良いのだろうか。


何にしても、やって来ている大きな波に、上手く乗るしかない。
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