殺戮都市～バベル～

な、なんか……いつもの恵梨香さんと違って、可愛く見える。


もじもじとしていて、俺よりも年上なのにそうは思えない。


「あ、あ、ありがとうございます……三日も。そ、そうだ。連合軍は、南軍はどうなったんですか？黒井が死んで……何か変化は」


そんな恵梨香さんを見ていると、俺まで恥ずかしくなるよ。


「連合軍は……西軍が正式に参加を表明した。南軍はトップが不在という事で混乱が続いているが、西園寺や三笠達がまとめようと必死に呼び掛けてくれているおかげで、良くも悪くも動きはないみたいだ」


話しているうちに、いつも通りの話し方に戻って、照れもなくなったようだ。


それにしても、あの二人が頑張ってくれているのか。


黒井との戦いの時も、三笠が駆け付けてくれなければ、あのままやられていたかもしれない。


「そしてだな、今回の戦いで美優と神谷が死亡して、バベルの塔攻略までに復活は出来ないだろう。二人を除外して考えなければな」


あの二人が。


神谷が死ぬなんて、よほどの事があったに違いない。


普通の人間が、神谷を殺せるなんて思えないから……。


「ルークですか？神谷と美優が死んだ理由は」