殺戮都市~バベル~
ホテルを出て、コンビニに向かって歩く。
黒井と戦った例の大きな交差点は、そんな事があったと知ってかしらずか、今日も多くの人が行き交っている。
その中で、何人かはチラチラと俺達の方を見ていたけど……この街も、少しずつ変わりつつあるというのはわかった。
北軍の恵梨香さんが一緒にいるというのに、誰も騒がず、襲って来る人もいなかったから。
「なんか……変な気分ですね。鎖国が解かれた時の日本も、こんな感じだったんでしょうか?」
「面白い事を言うな。まさか鎖国を持ち出すとは思わなかったぞ。だが……わからなくもないか」
人の群れの中を歩き、黒井が最期を迎えた場所にやって来た俺は……その場で足を止めた。
黒井は、最期まで戦いを望んだ。
自分が死ぬとわかって、相手に指名したのは俺。
その想いに……俺は応える事が出来たのだろうか。
「……少年、客だぞ。今まで私達の前に姿を見せなかったやつらが、何か用事があるようだな」
立ち尽くす俺の肩に手を置き、前方を指差した。
その指が指し示す方向を見てみると……そこには三人の男女の姿。
大友、菅、月森の姿があったのだ。
黒井と戦った例の大きな交差点は、そんな事があったと知ってかしらずか、今日も多くの人が行き交っている。
その中で、何人かはチラチラと俺達の方を見ていたけど……この街も、少しずつ変わりつつあるというのはわかった。
北軍の恵梨香さんが一緒にいるというのに、誰も騒がず、襲って来る人もいなかったから。
「なんか……変な気分ですね。鎖国が解かれた時の日本も、こんな感じだったんでしょうか?」
「面白い事を言うな。まさか鎖国を持ち出すとは思わなかったぞ。だが……わからなくもないか」
人の群れの中を歩き、黒井が最期を迎えた場所にやって来た俺は……その場で足を止めた。
黒井は、最期まで戦いを望んだ。
自分が死ぬとわかって、相手に指名したのは俺。
その想いに……俺は応える事が出来たのだろうか。
「……少年、客だぞ。今まで私達の前に姿を見せなかったやつらが、何か用事があるようだな」
立ち尽くす俺の肩に手を置き、前方を指差した。
その指が指し示す方向を見てみると……そこには三人の男女の姿。
大友、菅、月森の姿があったのだ。