殺戮都市～バベル～
こんな低いレベルなのに、西軍のやつらが手も足も出ないほど強くなったなら、もっとレベルを上げれば……。


そう言えば、俺がやっていたゲームでも、レアリティの低い武器レベル上げるより、最高レアの武器の初期値の方が高かったりするからな。


たった7でも、あいつらでは歯が立たない強さになったわけだ。


それだけの話なのに……強くなったから奈央さんを守れるなんて勘違いして。


「とにかく……奈央さんを連れ帰らないと。勝てないにしても、隙を突いて光の壁さえ超えれば……」


奈央さんを助けたいけど、次の戦闘まで西軍には行けないし、今すぐ行ったとしても……あの男には勝てない。


今、俺が口にした言葉の通り実行出来るのか？


あの鎖分銅を見切らない限り、出会い頭で殺されてしまう可能性だってあるかもしれない。


どうすれば良いか……考えた俺が出した答えはPBM。


安直な考えだけど、強い人に相談すればどうにかなるかもしれないと、サーチ機能を開いた。


「雨村吹雪」


その名前をタッチして、吹雪さんを探してみるけど……直径500メートル程の範囲しか表示されず、その中に吹雪さんの反応はなかった。
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