殺戮都市~バベル~
槍の一撃が地面を穿ち、アスファルトが捲れ上がる。


そこから、数メートルに渡って地面が裂かれた。


「うわっ!マジかよっ!」


踏み締めた地面が隆起し、バランスを崩して転びそうになるけど……何とか踏ん張って、ナイトの脇を通り過ぎようとしたけど……。












ガンッと、目の前に巨大な盾が地面に突き立てられ、進路を塞いだのだ。


こ、これは……ダメだ!


盾にぶつかるっ!


慌てて方向転換しようと、光の壁側に飛んだけど……地面に突き刺さった槍を素早く引き抜いたナイトは、それを俺の方に向けた。


地面に足が付いていないのに……動きが早過ぎて、次の動きが間に合わない!


伸ばされたナイトの腕。


槍の先端が俺の左目を貫こうと迫る。


このまま目を持って行かれるのか!?


それだけじゃ済まない……頭ごとぶち抜かれて、死んでしまう!


その思いが、俺の腕を動かした。


日本刀を槍の先端と俺の滑り込ませて、ギリギリの所で防御出来た……けど。


「!?」


日本刀に槍が触れた瞬間、俺の身体はグラリと揺れて、首が折れるかと思うほどの衝撃が走ったのだ。


回転しながら光の壁にぶつかった俺は、それでもすぐに体勢を整えて立ち上がった。
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