殺戮都市~バベル~
日本刀を構えて、一定距離を保ちつつ、津堂の隙を探して横移動をする。


この吹き抜けには椅子があって、移動の邪魔になるからそこは避けなければ。


津堂までの直線上に何も物がない場所に移動して、腰を落としたその時だった。


今まで目の前にいた津堂が……短刀を構えて、俺の左側から迫っていたのだ。


「嘘だろっ!?」


速い……と言うより、動いたのが見えなかった!


防御も間に合わないと判断して、慌てて飛び退いたけど、短刀が左腕に突き刺さる!


さっき斬られた所をまた!?


同じ場所を攻撃されると……流石に痛みが激しい!


だけど、ナイトに身体中の骨を砕かれた時と比べたら、大した事はない!!


飛び退いて、ゴロゴロと床を転がりながら体勢を立て直して素早く日本刀を津堂に向けた。


でも、既に津堂は俺に距離を詰めて、短刀を俺の頭部目掛けて振り下ろしていたのだ。


くそっ……防御が間に合わない!!


ここから回避する事も出来ないし……何なんだよこいつは!!


何とか避けようと身体を傾けたけど……短刀は、俺の肩に突き刺さったのだ。


攻撃をヒットさせて、すぐに飛び退く津堂に翻弄される。
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