殺戮都市~バベル~
「そ、そこをどけっ!!」
逃げる事に必死で、それが誰なのかというのはどうでも良かった。
ただ、ほんの僅かな時間でも早くここから立ち去りたくて、邪魔をするつもりなら、殺してでも突破しようと。
日本刀を振り、その人物を斬り捨てようとしたけど……。
斬撃は、巨大な金棒に阻まれて、動きを止めたのだ。
「なんだいなんだい。初対面の人に対してどけだなんて。教育がしっかりしていない子だねえ」
身長は俺よりも少し大きいだろうか。
全く動じる様子もなく、怪我をしているとは言え、俺の一撃を容易に防いだこの人は……。
振り上げた金棒。
予想外の出来事に、呆気に取られた俺は、回避が遅れてしまった。
「年上の人は敬うもんだよ!坊や!」
勢い良く振り下ろされた金棒を防ごうと、日本刀を上げたけど……お互いの武器が接触した瞬間、それは最大の悪手だった事を知る。
「お、おおおおおおおあおおっ!?」
右手一本で力が入らなかったという事もある。
だけどそれ以上に……凄まじいパワーで身体が押し潰される!!
日本刀の背が俺の身体に食い込み、脚が耐え切れなくなって骨が折れ始めた。
それでもまだ金棒は止まらない!
脚から腰、背骨と伝り、身体中から血が噴き出して……俺は、とてつもない金棒の力で押し潰された。
自分がどこまで生きていたかわからずに。
わかったのは……恐らくこの人物が、恵梨香さんが言っていた金棒の「香月えり」だという事だった。
逃げる事に必死で、それが誰なのかというのはどうでも良かった。
ただ、ほんの僅かな時間でも早くここから立ち去りたくて、邪魔をするつもりなら、殺してでも突破しようと。
日本刀を振り、その人物を斬り捨てようとしたけど……。
斬撃は、巨大な金棒に阻まれて、動きを止めたのだ。
「なんだいなんだい。初対面の人に対してどけだなんて。教育がしっかりしていない子だねえ」
身長は俺よりも少し大きいだろうか。
全く動じる様子もなく、怪我をしているとは言え、俺の一撃を容易に防いだこの人は……。
振り上げた金棒。
予想外の出来事に、呆気に取られた俺は、回避が遅れてしまった。
「年上の人は敬うもんだよ!坊や!」
勢い良く振り下ろされた金棒を防ごうと、日本刀を上げたけど……お互いの武器が接触した瞬間、それは最大の悪手だった事を知る。
「お、おおおおおおおあおおっ!?」
右手一本で力が入らなかったという事もある。
だけどそれ以上に……凄まじいパワーで身体が押し潰される!!
日本刀の背が俺の身体に食い込み、脚が耐え切れなくなって骨が折れ始めた。
それでもまだ金棒は止まらない!
脚から腰、背骨と伝り、身体中から血が噴き出して……俺は、とてつもない金棒の力で押し潰された。
自分がどこまで生きていたかわからずに。
わかったのは……恐らくこの人物が、恵梨香さんが言っていた金棒の「香月えり」だという事だった。