殺戮都市~バベル~
日本刀を振るった勢いに乗って、身体を反転させる。


横に振った日本刀が、背後に迫ったポーンの口を上下に斬り裂く!


頭部が飛んで、グラリと崩れたポーンの身体を避けて次のポーンに。


伸ばされた腕も、斬り上げた日本刀が切断する!


黒井が言うように、ポーン程度ではまるで相手にならない。


周囲に気を配ってさえいれば、もうポーンには殺される事がないくらいに強くなったわけか。


「邪魔をするなっ!」


素早く頭上から振り下ろした日本刀。


ポーンを一刀両断。


縦に真っ二つにして三体目。


倒れるポーンの身体を踏み付けて、飛び上がった俺は、三体目のポーンの頭部を刃を突き立てた。


「グウッ」


小さな声を上げて、三体目のポーンがよろめきながら倒れる。


それは、ナイトの方。


まだ正面で戦っている黒井に……血が流れているのが見える!


さすがに一人では抑え切れないのか、ジリジリと押されているのがわかる。


そろそろ、また逃げるか戦うかの選択を迫られているのか。


俺がなんとかしないと!


そう思った俺は、ポーンが倒れる前にその肩を蹴り、宙に飛び上がった。
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