殺戮都市~バベル~
流れる水のような動きとは一転、力で全てをねじ伏せるような迫力を放つ狩野。


突き付けられた黒井のランスを、正面から迎え撃った!


その斬撃の速度は凄まじく速い!


俺が目で捉えきれない程の速度で振り下ろされた日本刀が、ランスと接触して……。











「吹っ飛べ!!」











気合いと共に、押し出されたランスが、狩野の一撃で進行方向を変えられて、地面に突き刺さったのだ。


いや、それだけじゃない。


直撃を受けたのは一発のはずなのに……何度も叩き付けられたような衝撃音が聞こえて、ランスは地面と挟まれて粉砕されてしまったのだ。


なんだ……なんなんだこの一撃は!?


俺には全然わからない日本刀の攻撃が、黒井のランスを破壊した!


これで勝負は終わり……。


日本刀を振り下ろした狩野は、そう思っただろうけど……黒井はまだ攻撃の手を緩めない。


地面をも斬り裂いた日本刀を踏み付けて、ソードブレイカーを狩野の頭部目掛けて振り下ろしたのだ。


武器は死んだが、俺は死んでいないぞ!


とでも言わんばかりの一撃。


渾身の一撃を放った直後を狙っての攻撃は、狩野に反応する暇を与えなかった。
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